親会社が会社を支配する流れは前回解説しました。
前回は親会社が100%支配する場合でしたが、100%支配する場合でない場合はどうなるのでしょうか?
- 今回の記事でわかること
- ・親会社が100%支配出ない場合の考え方、連結会計処理
- ・非支配株主持分の計算方法
筆者の紹介
・簿記1級、公認会計士短答式試験合格
・連結、組織再編が得意で得点源にしてました。
・特に連結は最初苦労したために、自分なりの解き方を紹介
非支配株主持分ってなに?わかりやすく解説します!!
親会社が子会社の発行する株式を100%所有しない場合は、親会社以外の株式所有者が存在することになります。
この所有者のことを「非支配株主」といいます。

親会社の持分は「投資と資本の相殺消去」を行います。
非支配株主分については「非支配株主持分」として処理されます。
チェックポイント
・非支配主株主:過半数を所有している親会社株主以外の株主
P社は×1年4月1日に9,000円を支払いS社発行の株式60%を取得した。その際のS社の資本構成は資本金9,000円、資本剰余金1,000円、利益剰余金5,000円であった。
【解答】
※(9,000+1,000+5,000)【純資産の合計金額】×(100%-60%)【非支配株主の持分比率】=6,000

S社純資産のうち、40%分は「非支配株主持分」に該当し純資産に記入します。

ちなみに、親会社持分はS社株式と相殺消去されます。
チェックポイント
非支配株主持分の求め方:純資産の合計金額に非支配株主の持分比率をかけて求めます。
非支配株主の表示について:非支配株主は「純資産」に記入します。
例題で連結会計の「非支配株主持分」を理解しよう
P社は✕1年3月31日に9,000円でS社発行済株式の60%の株式を購入した。その際の両社の貸借対照表は以下の通りである。✕1年3月31日の連結貸借対照表を作成せよ。

【解答】

【解説】

連結会計の解き方の手順は以前の記事を参考にしてね。

- 連結の手順①
- 個別財務諸表の合算

ここではすべての項目を足し算しましょう!
- 連結の手順②
- 投資と資本の相殺消去
非支配株主:(9,000+1,000+5,000)【純資産の合計金額】×(100%-60%)【非支配株主の持分比率】=6,000
- 連結の手順③
- 連結財務諸表の完成
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